教本『大自然の法則と人間の使命』
付録 和衆の学び ── 会の在り方
凡例:金枠=原典(出典付き)/〔出典:…〕=地の文中の典拠。本付録は、勉強会など学びのために人が集まる会の在り方を、原典の言葉で三段に並べたものである。編者の文は、各段の前の一文と図69の読み方に限る。
一は力の原理(『諸法の原理原則』)、二はそれを団体の和合に当てはめた説き方(『実踐哲学の学び(その3)』)、三は勉強会の場である会座の運営(『絵姿(改訂版)』ほか)である。
一 力の原理 ── 中心と三心力
万有、諸行は一点に中心を求めて動き、その中心をめぐって三つの力が能き合う、と『諸法の原理原則』は説く。
【原典】第四章 第一理 万有、諸行は求心運動し順応性がある 『諸法の原理原則』
すべて、ありとあらゆるものは、一点を中心として能動することに依って成立している。
そこには、相乗、相引、相反し合う力が同時に能き合っている。
弱いものを中心にすると、能き合わない。
向心力が弱くなると、分離していく。
分離とは、他に活動の中心を求めることである。
中心無しでは、世の中はまとまらない。(82頁参照)
「遠心力と向心力(求心力)」
中心を求める「向心力」が弱まると分離する。
分離しても、また必ず次のある一点を求めて求心運動を持続するものである。
安定、静穏を維持するには向心力(忠誠心)を培養する必要がある。(←教育する)
求心運動によって和がなされる。(世の中の原理)
── 出典:諸法の原理原則 第4章「万有、諸行の運動」74〜78頁(抜粋)
【原典】第四章 第三理 万有、諸行は相乗、相引、相反作用を行う 『諸法の原理原則』
「三心力」
遠心力(分心力)…相反…中心から分離する力。
求心力(集心力)…相乗…中心を求める力、向心力。
吸引力(集引力)…相引…中心に集まる力。
あらゆる諸行、現象は、みな三心力を兼ね具え、有し、能き合う。
この三心力の適宜な能き合いによってのみ、安定は常に保たれる。
「求心力」と「吸引力」は、同時に能いている。
引くということは、求めることになる。
<均衡と分>
均衡が保たれた時は、秩序が保たれる。
各々が、「分」に応じて「分(分限)」に生きるということが、均衡を保つことになる。
その「分」が解らないと、歪みが出来る。
分が判れば、均衡が保たれる。
大自然により、自然調節される。(52頁、分)
── 出典:諸法の原理原則 第4章「万有、諸行の運動」82〜83頁
二 団体の和合 ── 中心と三芯運動
この力の原理を、夫婦・家族・職場・団体の和合に当てはめて説いたのが、『実踐哲学の学び(その3)』第十二章「和合」である。原典はここで「三芯運動」と書く。
【原典】和合と中心 『実踐哲学の学び(その3)』
和合には中心が必要である。
夫婦、家族、親族、職場、地域社会、自治体、国等、組織体では必ず中心となるものが必要で、中心とは、組織、団体の目的、存在意義、考え方、決まりという抽象的なもの。
そして組織の構成の上では、その長である。
夫婦など二人の場合は、主従(四分六分)の関係、家族、親族、職場では長を中心に、この人たちに報告、連絡、相談(報、連、相)して行動する、物事を決定する。
通常はこのような意識で良いが、一歩進めて、理想なのはこの長たるものが、神佛に心を向け、神佛の法則を中心に物事を考え、社会、公共に役立つ判断、決断をして運営することだ。
── 出典:実踐哲学の学び(その3)第十二章「和合」
【原典】三芯運動 『実踐哲学の学び(その3)』
組織、団体が和合しているときは、各構成員と全体が、「求心運動」「吸引(向心)運動」「遠心運動」の三つの運動が円滑に行われている場合である。
求心運動・求心力とは、中心を求める力。
忠誠心、服従心、従属心、奉仕心、所属意識、仲間意識、集団意識、協同意識、利益意識など。
吸引運動・吸引力とは、組織の長や組織が構成員を離さないために引っ張っていく力、リーダーシップ、魅力、利益、便宜、安堵、安定、人望である。
求心力と吸引力とは、立場が違うが共通する力、同じ要素で結びつく。
したがって、教育、教化によって培養する必要がある。
遠心運動・遠心力とは、中心から離れていく力。
反発、反抗、抵抗、不満、離脱心、向上心、転換、歪み、独立心。
均衡矯正運動の表れの場合もある。
そして、次の中心(組織)を求めて離れていく。
── 出典:実踐哲学の学び(その3)第十二章「和合」
〔編者注〕『諸法の原理原則』は、向心力を求心力の言い換えとして用い、向心力だけの説明は置いていない(「求心力(集心力)…相乗…中心を求める力、向心力」「遠心力と向心力(求心力)」「向心力(忠誠心)」)。一方、『実踐哲学の学び(その3)』は「吸引(向心)運動」と書き、向心を吸引の側に当てている。典拠が食い違うときは『諸法の原理原則』に従い、本書は向心力=求心力として読む。求心力と吸引力は、原理原則でも「相乗」と「相引」、「集心力」と「集引力」に分けて立てられ、「『求心力』と『吸引力』は、同時に能いている」と説かれる別の力である。
【原典】和合のための十カ条(当来佛の神勅) 『実踐哲学の学び(その3)』
一、神佛の教えを中心に、ご神示で行動する。
二、表裏無く、慈悲の言葉で話す。
三、互いに分け合う、布施の心。
四、素直に受け取り、物事を善意に理解する。
五、互いに正しい見方、正しい理解の仕方に努力する。
六、他人の秘事を談じない。
七、自己の長所をおごらない。
八、六塵六垢の歪みを取る。
九、同じ清らかな戒に住むこと。
十、特定の仲間同士の派閥を作らない。
── 出典:実踐哲学の学び(その3)第十二章「和合」
【原典】和合が出来ない原因(当来佛の神勅) 『実踐哲学の学び(その3)』
一、賢すぎる。
二、馬鹿になれない(我が強い)。
三、過、現、未の遷り変わりが分からない。
四、中心が無い(仮の中心は長、真の中心は神佛)。
五、分に安んじていない(分:分量、才能、能力、身分)。
── 出典:実踐哲学の学び(その3)第十二章「和合」
【原典】和合 『掘り下げ(改訂版)』
和合できない理由として、当来佛は、
「賢すぎる。馬鹿になれない。過、現、未の遷(うつ)り変わりが分からないから」
また、和合のためには、
「物心両面の調和が取れたとき」
「和は、中心がないと成立しない」
と仰せで、これで和合できるという特効薬は無い。
万物は、因果応報、感謝報恩、求心運動(向心、遠心)、歪みの矯正、相対の相、離合集散、新陳代謝還元作用等の法則の元に動いている。
── 出典:掘り下げ(改訂版)第三部「絵姿の解釈例」15.和合
三 会座の運営 ── 和衆の学び
勉強会の場を、原典は「会座(勉強会場、修道の場)」と呼び、その運営の仕方を具体的に説く。
【原典】和衆の学び 『絵姿(改訂版)』
実践のためには、各自が納得し「実践しよう」という強い気持ちになることが大切だ。
それは、会座(勉強会場、修道の場)の運営の仕方、同修の仲間の助け合いいかんにかかっているのだ。
和衆の学びの意義、役目は、そこにもある。
その教えを自ら体現し、多くの人に布教できる場が会座、学習の場である。
会座の運営は「当来佛の出現」への協力でもある。
この会座を運営するものの使命は大きい。
── 出典:絵姿(改訂版)第四部「修道方法・会座の運営について」
【原典】会座(修道)の運営 『絵姿(改訂版)』
① 回 数
一週間に一回は、どこかの勉強に参加する。
これは学習、修道であるから、ある程度習慣づけないと身につかないためである。
過去の形而下一辺倒の生活から脱却するためにも必要である。
② 場 所
決まった場所(公共施設、その他)で定期的に開く。
また出張して、友人の家などで行う。
初めての人の家で開くなど、場所は問わないが公平性があり、皆の都合の良いところで行う。
③ 人 数
出来れば五世帯以上の運営を心がける。
人数には制約はないから、一人でも二人でも会座を作って学ぶ必要がある。
ただし、他からの応援体制も必要である。
「人数が足らない時(人がいなくても)は、ワシが聴いてやるから勉強会、報告会、体験発表をしろ」と当来佛が仰せになったことがある。
④ 時間割(二時間の内)
1.教典の勉強(語句の意味、文章の意味、それにまつわる体験)
2.ご神示の勉強(立て方、解き方、さとり方、失敗談)
3.絵姿の勉強(質問、掘り下げ)
4.体験発表(神力の体験、さとり方、絵姿の実行の報告)
5.その他の勉強会での報告
等に分けて勉強するとよい。
⑥ 参 加
必ず何か質問する気持ちで、参加する。
また座主は、少数に偏ることなく、全員に発言してもらう気持ちで運営する。
── 出典:絵姿(改訂版)第四部「修道方法・会座の運営について」1.会座(修道)の運営
〔編者注〕原文は「④ 時間割」の次が「⑥ 参加」で、⑤は無い(原文のまま)。
【原典】会座の心掛け(抜粋) 『絵姿(改訂版)』
修道に、人間同士の「先後、優劣はない」(当来佛)と仰せであったが、人間同士のやり取りでは、立場、状況に配慮しなくてはならない。
気持ちよく学べ、気持ちよく納得できるように、学びの場、学びの内容の練度を上げる努力が必要だ。
・単に道場、仲間、他人の批判だけをしていないか?
・仲良しクラブになってはいないか?(習慣性の歪み)
・自慢や愚痴の吐く場所、井戸端会議になってはいないか?
・不平不満、愚痴は言っていないか、その原因は解いて悟っているか?
派閥は、作ってはいないか?(問題は対立意識)
・どうしたら神佛が、会座で能いてくださるか?考えているか?
神佛の能きが実感できる、学びの場にしたいものだ。
── 出典:絵姿(改訂版)第四部「修道方法・会座の運営について」2.指導の心掛け
【原典】仲間内だけの勉強会 『心掛け』
親族だけ、親しい者、仲間内だけで長い間勉強会をする。
また、安易に電話参加だけの勉強をする。
実際に絵姿を、体で出して頂かずに、頭に浮かんだ内容を、電話で答える。
御神示の頂き方は、「可」「不可」だったのに、「イエス」「ノー」に変えてしまった。
このように安易な方向になり、幅の狭い理解になりがちとなる。
── 出典:心掛け 第四部「実践」〈「正しい」の反対〉②「俗化する」「略す」
三段の要所を、図69にまとめた。
図69の読み方
図69は三段に読む。一段目は力の原理で、三心力を向きで分けて示した。求心力(集心力)は周りから中心へ向かう力で「中心を求める力、向心力」、吸引力(集引力)は中心が周りを引き寄せる力で「中心に集まる力」、遠心力(分心力)は中心から離れる力で「中心から分離する力」である。「『求心力』と『吸引力』は、同時に能いている」。「この三心力の適宜な能き合いによってのみ、安定は常に保たれる」。その後に「各々が、『分』に応じて『分(分限)』に生きるということが、均衡を保つことになる」が続く。二段目は団体の和合で、「和合には中心が必要である」。組織、団体は「求心運動」「吸引(向心)運動」「遠心運動」の三つが円滑に行われているときに和合している。その下に「和合のための十カ条」と「和合が出来ない原因」を並べ、「和は、中心がないと成立しない」を添えた。三段目は会座の運営で、「会座(勉強会場、修道の場)の運営の仕方、同修の仲間の助け合いいかんにかかっている」。回数・場所・人数・時間割・参加の五つと、「仲良しクラブになってはいないか?(習慣性の歪み)」「派閥は、作ってはいないか?(問題は対立意識)」の点検、そして仲間内だけで長い間続けると「幅の狭い理解になりがち」という戒めを置いた〔出典:諸法の原理原則 第4章/実踐哲学の学び(その3)第十二章「和合」/掘り下げ(改訂版)/絵姿(改訂版)第四部/心掛け 第四部〕。
